Superb Garbages 2

千野純一(chinorin)のはてなダイアリーの続きです。

共有ソフト「Winny」開発の東大助手を逮捕

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040510-00000002-yom-soci
個人的な感情を言わせてもらうと、一般的価値観としてWinnyが許せないにしても、この逮捕は不当だと思う。幇助の拡大解釈甚だしい、みたいな。引用されている「理由」による部分が大きいのだろうか。
この「理由」、私はWinnyの制作経緯などは知らないので発言意図についても詳しくはわからないが、言葉尻だけを見るなら、わりと共感できなくもない。つまり、目指したのは「全ての人が全ての著作物を自由に閲覧することができて、気に入ったものがあったら、その作品の作者に対して、それに見合う分のお金をユーザ評価で支払う」世界ということだ。これは理想的性善説に基づく発想だが、もしこれが常識として全世界の人間に浸透したとしたら、これほど素晴らしいことはない。
しかし、おそらく、現在この方法でお金を支払う人は、残念ながら少数だ。大衆の、著作権に対する意識は依然低いままだと思う。資本主義の根幹に関わる要素でもあるし、追求していくと差別問題まで発展する恐れもある。
既にカッチリ決まってしまった価値観を切り崩すのは容易なことではない。しかし、志高い人には、少しずつでもいいから、実行していってもらいたいと思う。ただし、合法な手段でね。