・さて、インピーダンスを完全に理解したシリーズ、ついに最終回となる今日は、ロー出しハイ受けについて。何か信号とかを受け渡すときは、送信する方のインピーダンスを低く、受信する方のインピーダンスを高くしましょうという規範(?)のことです。
・交流で送受信する信号といえば例えば音声なんかが挙げられるんですが、音波を電気に変換したものが送られてきたとき、受信側は電圧の変化を見て、それをデコードします。簡略化した回路としては↓こんな感じ。
・左の電源は信号の発生源、R1は送信側のインピーダンス、R2は受信側のインピーダンス、そんで右にあるのは電圧計です。電圧計が示す値Mは、電圧源Vの電圧をR1とR2で分圧したものになるので、
・しかしご覧の通り、送信側で発生した信号(電圧)と受信側が受け取る信号(電圧)が違うものになってしまいました。なるべく近い値を受信したいのですが、R1とR2の抵抗値をどのようにすればそれが可能になるでしょうか。という問題です。
・結論から言うと方法は2つあって、ひとつはR1を限りなくゼロに近づけること、もうひとつはR2を限りなく大きくすることです。それぞれ極限をとってみるとかっこの中身が1になり、VとMが等しくなりますよね。
・つまり、なるべくR1を小さく、R2を大きくし、その差を広げれば発生源の信号により近いものが受信できるというわけです。これがロー出しハイ受けの原理だそうです。
・しかしここで大きな疑問が。インピーダンスマッチングとロー出しハイ受け。我々はどちらを信じて生きてゆけばよいのでしょうか。
・答えは周波数によるんだそうです。あと電波の受信時とかは、電波それ自体が持つ電圧を無駄にしないためにインピーダンスマッチングをするのが望ましいとかいろいろあるみたいですが、低周波、例えば可聴域(おおむね20~20,000Hz)くらいの感じならインピーダンスマッチングするよりロー出しハイ受けする方がノイズ的に有利なんでそうで。まあ、なるほど。
・つまり(今のところ)高周波をやるつもりがない俺とかはそもそも反射波とかも考慮する必要があんまりなくて、とりあえずロー出しハイ受けしときゃーいいのかな。そういうことにしとこう。
・なので反射波についても今日のところは書くのをやめて、なんとなくそんなのもあったな的な感じにしとく。 まあなんか機会があったらまた復習するわ。