Superb Garbages 2

千野純一(chinorin)のはてなダイアリーの続きです。

  • というわけで(笑) なんとなく「エクソダスギルティー」を再プレイしています。オリジナルのPS版じゃなくて、後で出たエロゲーの方。DLsiteとかで普通に売ってます。
  • いやあ………読んでて、言葉の端々にくらくらするね。剣乃ゲーの全盛期、シナリオは当然シナリオだった。ゲームのシナリオが小説になったのはいつからだろう。やはりリーフのビジュアルノベルあたりがそのルーツになるのだろうか。個人的には水月あたりにもターニングポイントがあったように思うけど。


【カスミ】 こ、コレが、アイ?

【アイ】 これとはなによっ、これとは。あなたが許嫁なんて、ずぇったいに認めないんだからねっ。

【カスミ】 ………。

【アイ】 なによ、指でマユをもんだりして。

【カスミ】 うち砕かれた青少年の夢を、なげいているんだよ。

  • 現代編の冒頭、久々に会った許嫁に主人公(男)が幻滅するシーン。もろに剣乃節という感じだが、これがシナリオというものだ。セリフだけで、見事に主人公の仕草が表現されている。こういうやり方は近年あまり見かけない。地の文で書けばいいからだ。当然その分、昨今のゲームではテンポというものが失われているってわけ。


【アイ】 私は、私の義務をはたしましたからねっ。べーーっだ。

(立ち消し)

【カスミ】 まっかな舌を出して、嵐のように去っていった……。

【カスミ】 イチゴみたいだったな。

  • こういった描写力も素晴らしい。枕草子みたいだ。さっき幻滅したはずのアイの舌をわりと好意的なものに例えることで、ついでに主人公の微妙な気持ち、優柔不断さみたいなものも表現されているのではないだろうか。完全一人称だからこそ主人公の曖昧さが際立つ仕組みになっており、この「主人公が曖昧」というのはいかにもゲーム的(主人公=プレイヤ)だ。
  • そんな感じで昔の自分とか思い出したりしながら遊んでいる次第です。地の文のないシナリオに憧れたのは、やはり剣乃チルドレンだからなのではないかなあ。
  • なお、これが終わったら次は「機動戦艦ナデシコ The brank of 3years」を初プレイします。サターンごと買った。