Superb Garbages 2

千野純一(chinorin)のはてなダイアリーの続きです。

Maix Amigoを入手したので戯言

  • https://www.marutsu.co.jp/pc/i/2195810/
  • これでも一応、マイコンマイコンだけど、実際はこれ、OSの入ってないスマホ*1と言っていいと思う。肝心の無線関連の機能は内蔵されてないんだけど、マイコンだからそんなのいくらでもくっつけられるし。MPUのコアはRISC-V(リスクファイブ)っていう、x86でもARMでもない第3の命令セットとか言われてるオープンソースアーキテクチャのやつ。
  • 打倒・iPhoneAndroid みたいな勢いを感じるのは俺だけだろうか。Sipeedはやっぱり中国の会社で、設立はなんと2018年。当初からRISC-Vを扱ってるみたいなんだけど、こうやってペリフェラル*2満載のマシンにRISC-Vが載ってると迫力が違うよね。
  • こういう、単純に山盛りにしたマイコンというのは泥臭いよ。確かに泥臭い。前述の通りOSも用意されてないし*3、そもそも開発環境すらちゃんと整ってないらしい。そのへんはほとんどユーザ任せだ。でも、機械自体が面白ければ環境含めて開発してくれるユーザはいくらでもいるわけで。
  • 日本のメーカは、こういうのはもう作れないんだろうねえ。まー日本のマイコンメーカってもうルネサスくらいしかないんだと思うけど、すごいぼんやり思うのは、過去のいつかのタイミングでなんかこーいうの作って欲しかったなあ、みたいな⋯。SH-4*4とかでね。w
  • それに国産なら日本語のドキュメントが手に入るというのがでかい。w というわけで今回も、日本語に翻訳してくれる人が現れない限り、中国語の字面を見てなんとなく意味を察したり、がんばって英語を読まなきゃいけない。もちろんGoogle先生もめっちゃ手伝ってくれるけど。

 

  • っていうか、中国のこの試みはある程度大きな展開を見せる可能性があるんじゃないかと思ってる。一歩目は残念ながら逃した感じだけど、これについていく日本のメーカは現れないものだろうか。一応ルネサスRISC-Vは視野に入れてるようだが、結局アメリカの会社にライセンス料払ってるみたいだし(フリーのアーキテクチャなのに!w)、なんとなくだめだこりゃって思っちゃうよねこれ。
  • それとも国際的圧力の関係で、こういうのは中国にしかできないのか?

*1:電話が使えないとスマホって言っちゃいけないのかな。なら、小型タブレット

*2:ペリフェラル:周辺機器のこと。狭義では、マイコンボードに搭載されたMPU以外の機器のこと。

*3:Ubuntuを動かした人がいるみたいだけど

*4:SH-4:ドリームキャストに使われてたMPU